香取声【情け島】写真展〜都会人から見た八丈島のリアルな姿〜
2021.01.09 vol.27
中華丼
ある朝、いつも通りマスクの下であくびをしているとこんなツイートが目に飛び込んできた。
「新宿で八丈島が撮影地の写真展を開催中です。」
私は完全な写真素人だが、職場から徒歩2分という立地とその写真家の名前に惹かれ、仕事終わりすぐ写真展に足を運んでいた。
会場に入るとすぐに受付の綺麗なお姉さんが「こんにちは。どんなご用件でしょうか?」と声を掛けてくる。
完全に不意を突かれた私は、ドギマギしながら脳内フル回転させるが、「写真展」というワードが全く出てこない。
こんな時、千鳥ノブのような語彙力が羨ましくなる。
ノブに関しては状況が特殊すぎて全く参考にはならないのだが。
そんなこんなで何とか消毒と検温を済ませて受付を突破すると、奥の方に真っ白な空間が存在した。
かろうじてスーツを着ているものの髪はノーセット(なんなら寝癖すらついていたかもしれない)だし、場違い感が凄まじかった。
安いセール品だけを手にとって高級ブランド店のレジに向かう時のような虚構の自信を胸に抱いて、一歩踏み出した。
入ってみると、八丈島で撮影されただけあって記憶をくすぐる写真が並んでいた。
ただ、どの写真もそれまで持っていたイメージとは違う、いつも真面目な先輩が飲み会で大はしゃぎしている姿を見たような感覚だった。
いや、それとは全く違うかもしれない。調子に乗った。
島に住んでいた時には当たり前の風景だった壁が、店が、街が、写真家の手にかかればこれほどメッセージが込もってしまうのか。
関心しながら、隣で話している内容を盗み聞きしていた。
どうやら、受付に座っていたずいぶんと若々しいメンズノンノに載ってそうな見た目の青年が、この写真達を撮った写真家さんのようだ。
せっかくだから話しかけたいと思っていた(あわよくばYouTubeで動画にさせてくれないかなとこの時点で目論んでいた)が、中々青年とお姉さんの会話が終わらない。
全部の写真を3周程見て周り、これ以上見ていたら最早私が写真になってしまうのではないか(?)と考えていたタイミングで、青年の「ありがとうございました」という声が聞こえた。
がっつく男は嫌われるとクレヨンしんちゃんに教わったので、また写真に感動する仕草をしながら青年に近づく。
「香取声さんですか?」
その青年の名前は香取声であった。
私は奥山航平という名前で、我ながら奥山航平っぽく育ったなあと思うし好きな名前だ。
ただ、香取声という名前。次元が違いませんか?
なんというか、名前だけでもう既に芸術だ。
「そうですよ」
声さんの声はなんとも落ち着いていて、とても心地よいものだった。
私が八丈島出身でYouTubeをやっているて、良かったらYouTubeに出演して欲しいと伝えると快く承諾してくれた。
ありがとう、香取声。
そんなこんなで撮影したのが、今回の動画である。
編集してて少し感じたが、話し方や雰囲気似てません?
似てませんか。そうですか。
今後とも香取声さんを応援させて頂きます。
香取声さん
Twitter【香取 声 (@sen1boco) | Twitter】
Instagram【https://www.instagram.com/seniboco21/】
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